レンズの詩学

The Art Of Surviving Life , and Wisdom

批評

写真集『After the Firebird』/Ekaterina Vasilyeva

久々に写真集を買ってしまったぜよ…。勝手に「【所有】という幻想の解体」と題して物欲のおもむくまま熱心に買い集め、モノを貯め込むことをやめたのだが。いやあ、やっぱり魅惑的な視覚体験への誘いに抗うことはできず。そもそもが、いわゆる「ダミーブック…

写真鑑賞論③ 〜アートのカタチ〜

脱線ばっかで、ひさかたぶりとなる写真鑑賞論の第三弾。被写体の向こう側に透けて見える写真家の視点や観念、思想に着目せよというのが前回の記事での論旨だったんだけど。こむずかしいこと言ってるようで、実は。こむずかしく考えないように、ただ目の前の…

今こそ日本語ラップは夜明けに還れ

約20年にわたって、その偉大すぎる背中を追い続けている孤高のサウンドクリエイター、DJ KRUSHがソロ活動25周年の節目にニューアルバムを発表した。11年の時を経て発表された昨年の『BUTTERFLY EFFECT』から矢継ぎ早のリリースとなった今作は自身初となるラ…

写真鑑賞論② 〜被写体の向こう側〜

前回の続き。じゃあ、どういう写真が「アート(表現)」といえるのか。その具体的な例示と読み解きをしてみようと思うんだわ。 www.pj2501.xyz ここに1枚の写真がある。まずはなんの先入観も持たずに眺めてみてほしい。 1970年代にアメリカで興った「ニュー…

写真鑑賞論① 〜それはアートではない!〜

「写真」との関わりはこれまでの記事で幾度か挙げてきた。写真というメディアの可能性、面白さというのは現存する芸術分野の中でも際立ったものでありながら、その魅力を十全に感じるには絵画や舞台芸術と同様に鑑賞者側にある程度のリテラシーとインテリジ…

かぎりなき仄暗さの臨界 -映画『神々のたそがれ』-

「すべてが初めて見る画面という、異形の映画。ストーリーはゆったりと進むものの、画面上に写っている情報量は半端ない。絶え間なく隅々まで、あらゆることがひたすら同時に起こり、3時間、みっちり埋め尽くすカオス。」と、映画系女子こと真魚八重子も激賞…